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新たな可能性への挑戦

超高真空精留システム超高真空精留システム

従来不可能と考えられていた範囲をこえた超高真空で精留するシステムを日本水産殿と共同で開発する事に成功しました。
物質の温度を下げる為に多段の精留塔を従来とは違い、凝縮液で連結する事により、精留します。 
そのため、今までに考えられなかった物質までも、精留する事が可能になりました。

超高真空精留システムフローシート

第1図:フローシート

図1に示したのが新しい精留システムのフローシートです。第1塔塔頂で凝縮した液を第2塔の塔底のリボイラーに送り蒸発させ、第2塔の塔底液を第1塔に戻します。この操作により、第1塔と第2塔は一つの塔になります。

この段数を増やすことにより、塔底の圧力を下げる事が可能です。設置場所に限定される場合には、図2に示したように、多段ロケットのように積み重ねる事で設計が可能です。

第2図:多段精留塔

特徴

  • 高真空のため、酸化反応はおこりません。
  • 多段化により、塔底の温度を下げることができます。
  • 高真空での精留で熱変性物の発生を押さえることができます。

実施例として、塔頂の真空度を0.2mmHg(20Pa)以下にして精留をし、EPAエステル(エイコサペンタエン酸エステル)を90%以上の濃度まで濃縮する事ができました。
高真空に保つノウハウ、真空ポンプの選定、環流の液分散、制御、循環ポンプ、高温、高真空中でのパッキン類の選定など、このシステムを使用する為のノウハウは確立されています。設計、製作、据え付け、試運転は実績のある当社にお任せください。
当社の研究部に実験装置を用意しています。当社での実験で、今までにすでに、数種類の物質が分離精製できることを確認いたしております。